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環望さんの『ハード・ナード・ダディ 働け!オタク!!』を読み終えた。
押入れに並ぶAmazonの箱。買って仕舞って満足。身に覚えがありすぎる光景。妻の妊娠を気に意識の変わるオタク。いつ僕は「優先順位が変わった」といってグッズの数々を処分できるのだろう。そして泣きぼくろの似合う女性はいつあらわれるのだろう。ちなみにいまAmazonさんを見たところ、いつの間にか(最初から?)Kindle版が用意されていた。もうちょっと早めに知っていればKindle版を買ってどこでも読めたのに。残念無念。



さて、ようやく清須会議を読み終えた。映画を観る前に原作を読もうと決めていたので、あえて映画のキャストは見ないで読んでいたのだけれども、面白過ぎてキャストを考えるどころではなかった。一気に最後まで読んでしまった。たまらん。

内容は「ラヂオの時間」「有頂天ホテル」「マジックアワー」の様に、出演者一つ一つに焦点があてられて、目まぐるしく話が進んでいく三谷幸喜らしい作品。ひょっとして僕は脚本を読んでいるのではないか。そう考えずにはいられない。章-主人公の変わり目-はほぼそれぞれが連携している。上手から下手に秀吉が退出したと思ったら、下手から出てきた勝家が主人公になっている。映画を見ていないのに、脳裏に鮮明な映像が描写される。映像的。陳腐な言葉かもしれないけれども、映像的な小説である。

史実を上手く現代調にアレンジしていることもまた面白い。日本史には明るくないが、秀吉が年端のいかない三法師を担いだことくらいは知っていた。高校時代の睡眠学習の成果である。「清須会議」では秀吉は信雄を担ごうとしている。誰だそれは。睡眠学習は誤っていたのか。這いよる不安。「(あなたが織田家を継ぐことは決まっているので)会議は重鎮だけでやってくれ」と宣言する様に信雄を操る秀吉。「(弟が兄の前で)織田家を引き継ぐのはきまりが悪い」とその意見を呑む信孝。織田家不在の中で開口一番信雄を見限り三法師を担ぎ出す秀吉。いつの間にか史実に基づいた展開になっている。現実的過ぎて違和感がない。本当の歴史も実はこうだったんじゃないのか。そう思わせる三谷幸喜は本物の天才だと思う。

秀吉vs勝家の話ではない。登場人物一人一人がそれぞれの思惑を持っている。その思惑が誰かの思惑を押して、また押されて・・・将棋倒しで話を加速していく。ああ・・・映画を見る前に小説を読んでしまったのは不正解だったかも知れない。映像化された「清須会議」が見たくて夜も寝られやしない。



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